不飽和脂肪酸

考えると学ぶ力を向上させるアラキドン酸

アラキドン酸はn-6系不飽和脂肪酸の一種です。
N-6系不飽和脂肪酸というのは、リノール酸を摂取した場合に、γリノレン酸、ジホモ-γリノレン酸、そしてアラキドン酸という代謝を行う不飽和脂肪酸の事です。
二重結合によって結びついた炭素を持っている不飽和脂肪酸を端から数えて6番目にあたるため、この様に呼ばれています。
脳や肝臓に多く含まれていますが、体内のあらゆる組織に存在するとても重要な脂肪酸です。

私達が考える、学ぶなどを行うために脳がありますが、人の高度な脳の機能を神経細胞によって利用しています。
この神経細胞は神経回路を形成し、神経回路を電気信号が巡る事で考えること、学ぶことなどができるのです。
神経細胞の爆発的な形成は胎児のときですが、神経新生の促進の為、脳の発達を促すアラキドン酸は、必要不可欠な物質なのです。

何かを学習する時、3歳までに始めることがとても重要といわれます。
実はこの3歳までの期間が脳の神経細胞の発達ピークといわれていたのです。
その後は脳の神経細胞は発達することなく死滅していくだけと考えられていたのですが、現在、大人になってからも神経新生が行われていることが判明してきています。
つまり、アラキドン酸は胎児や乳児、幼児の時期に必要不可欠なものと考えられていたのですが、大人も、「指向する」「脳を駆使する」ためにとても重要な物質という事がわかってきたのです。

年齢を重ねていくとだんだんと物事を指向するスピードや物覚え、記憶が衰えるといわれていますが、これは、神経細胞の間で物事の伝達していく際に放出する物質がかけめぐる際、細胞膜が年齢によって硬くなってしまう事で情報伝達が衰え、指向能力が落ちるといわれています。
アラキドン酸は、脳の細胞膜に働きかけ、この細胞膜を柔らかくしてくれるという効果も持っているのです。
つまり、年齢を重ねてもアラキドン酸を必要量摂取しておくことで、情報伝達スピード、正確性、記憶などを向上させることができると言えるのです。

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